今回はコンディションのセルフチェックにも有効な、皮膚と筋肉の癒着をチェックする方法を紹介します。

最初に言ってしまうと、皮膚の動きと筋肉の動きは深く関係しています。

例えば、写真の様に腕の皮膚をつまんだ状態で手首を曲げたり反ったりすると、動きやすい方向と動きにくい方向があるのはおわかりいただけるでしょうか?

また、子供のころなどに膝頭に擦り傷や瘡蓋などが出来た際に、膝を曲げにくい、膝を曲げたら瘡蓋からまた血が出てしまったと言って経験はありませんか?

人の身体は皮膚に柔軟性があることにより、皮膚の下の筋肉がスムーズに動くことができます。

ですが、その皮膚の下にある組織と筋肉が癒着をしてしまうと、皮膚の柔軟性もなくなり、筋肉の動きも少なくなってしまいます。

下の図の様に簡単に表すと、皮膚の下には脂肪があり、筋肉と脂肪の間には深筋膜と言う組織があります。

皮膚と筋肉が癒着をしてしまうと、深筋膜と筋肉が別々に動くことができなくなってしまい、柔軟性の低下や可動域の制限の原因となってしまいます。

そのためのチェック方法として、ご自身で腕や脚、腰の皮膚を少しつまんでみましょう。

人の身体によっては皮膚が硬い部分や柔らかい部分などありますが、日頃から気になるポイントなどをつまんでいると、今日は皮膚が硬いかな。軟らかいかなぁといった事が分かるようになってきます。

もちろん、個人差もあります。

例えば、バス移動やデスクワークなどで長時間座りっぱなしになると、ももの裏側のハムストリングスや常に圧迫され続ける事になります。

そうなると、ハムストリングスと皮膚の間で血流が悪くなり、癒着してしまっている状態になってしまいます。

そういう時は、ストレッチをする前に、皮膚をつまんで少し引っ張ってあげましょう。

そうすることにより、皮膚とハムストリングスの間に本来の柔軟性が出来、ハムストリングスの動きが改善しやすくなります。

今回はももの裏のハムストリングスを一例に出しましたが、腰や肩、足首の皮膚などを定期的にチェックしてみるのもおススメの方法です。

ぜひ、行ってみてください。

引っ張り過ぎは危険です。軽くつまむ程度で行いましょう。

セルフで行う以外にも、当院で行っております、ファンクショナルカッピングで皮膚と筋肉の間を広げながら、筋肉の動きを滑らかにする方法も非常に効果は大きいです。

ファンクショナルカッピングに関しては予約制となっておりますので、お気を付けください。