足首を内側に捻ってケガをしてしまったことはありませんか?
つまり、足首の捻挫です。
スポーツをしている人(スポーツをしていた経験がある人)の殆どは、一度は経験したことがある位、発生頻度の高いケガです。
(右足を外側から見た骨模型)
足首を捻る角度、捻った際の体重のかかり具合により、靭帯の損傷の程度や数、もちろん、骨折を合併することもあります。
また、捻挫くらいと軽視しがちな人も多く、痛みを我慢しながらスポーツを行ったり、テーピングで誤魔化しながら競技を続ける人もいますが、捻挫をしてしまった場合、きちんとした治療やリハビリをおこなわないと、再受傷の可能性が非常に高くなってしまいます。
今回は、
- 捻挫と言うケガについて
- 捻挫をしてしまった場合の応急処置
- 必要なリハビリについて
説明します。
- 捻挫と言うケガについて
足首を捻り、靭帯を損傷してしまうケガを足関節の捻挫と言います。(ひどい場合には骨折を合併する場合もあります。)
足首を内側に捻ってしまうケガを「足関節の内反捻挫」
足首を外側に捻ってしまうケガを「足関節の外反捻挫」
と言います。
足首の構造上、内側に捻ってしまう内反捻挫の方が発生率は圧倒的に多いです。
「内反捻挫」をしてしまった場合、
主に②前距腓靭帯を痛めてしまう場合が多く、それに伴い、④踵腓靭帯や③後距腓靭帯も痛めてしまう場合があります。
また、内反捻挫の際に、内側方向へ捻るストレスだけではなく、足首が立った状態で捻ってしまうと更に、①脛腓靭帯を損傷してしまう場合もあります。
①脛腓靭帯は脛骨と腓骨というすねの骨を結んでいる靭帯です。そこを痛めたままだと、体重をかけた際の痛みが発生する場合があります。
「外反捻挫」をしてしまった場合、
⑤前頸部靭帯や⑥脛舟靭帯の損傷が多く、ひどい場合には⑦脛踵靭帯や⑧後頸部靭帯も損傷してしまいます。
- 応急処置について
捻挫をしてしまった場合、基本のPRICESに従いましょう。
※PRICESとは・・・・P=Protect(保護) R=Rest(安静) I=Ice(冷却) C=Compression(圧迫) E=Elevation(挙上) S=Stabilization/Support(安定/固定)の頭文字を取った物です。
つまり、なるべく足を着いて歩いたりせず、足首のアイシングをした後は、腫れが出ないように包帯などで圧迫固定をし、心臓より高い位置に足を挙げて横になるなど、安静にしましょう。
なるべく早く医療機関を受診しましょう。
- 必要なリハビリについて
・可動域の改善 ケガをする前や反対側の足首と比べて、同じような範囲まで足首を動かしたり動かしたり、曲げたりできますか?
可動域が戻っていないまま運動を行うと、膝や腰など、別の部分の痛みやケガにつながります。
・筋力の改善 スネやふくらはぎの筋力は改善していますか?
足首の安定を図るためには適切な筋力が必要です。適切なリハビリをして筋力を改善してあげないと、また、足首を捻ってしまう可能性が高くなります。
・バランス感覚の改善 足首や膝、股関節など、下から体を支える関節の中にはバランスをとるためのセンサーが存在します。ですが、ケガをしてしまったり、また、固定している期間が長いと、そのセンサーが鈍くなってしまいます。いくら筋力をつけても、そのセンサーが鈍いままだと、足首を捻ってしまう可能性が高くなります。
・足の指の機能の改善 捻挫をしてしまう人の多くは、足の指の機能が低下している人です。足の指を曲げたり伸ばしたり、手と同じように足の指でグーやパーはできますか?
足の指の機能も改善しましょう。
具体的なリハビリについては、細かいポイント等がいっぱいありますので、専門家の指示に従いましょう。